上海通信Shanghai Report

和平饭店~中国ドラマ「繁花」の聖地

2024年01月15日

こんにちは、Beauty Works Shanghaiの清水です。

最近、突然ドラマの聖地になった和平飯店に来てみました。ただのミーハーです(笑)。

和平飯店は、外滩(Bund)近くの南京东路にある、1929年創業の上海を代表する老舗ホテルで、昔から、華やかな社交場として、国籍問わずたくさんの人々に愛されてきたました。チャーリー・チャップリンなども宿泊したそうで、オールドメンジャズバンドの生演奏でも有名です。

そんなホテルが、いま、ドラマの聖地として大人気になっています。

香港の巨匠ウォン・カーウェイ(王家衛)監督が演出を務め、フー・ゴー(胡歌)、マー・イーリー(馬伊琍) 、ティファニー・タン(唐嫣)、シン・ジーレイ(辛芷蕾)らが出演するドラマ「繁花」が、いま中国で空前の大ヒットとなっています。同ドラマは、金宇澄(ジン・ユイチョン)が2012年に中国最高峰の文学賞「茅盾文学賞」を受賞した同名小説をドラマ化したもので、改革開放期から21世紀初頭の上海を舞台にしていて、2023年末からOAしています。

内容はというと、フー・ゴー演じる阿宝が奮闘する姿を中心に、ごく普通の労働者だった阿宝が時代の寵児となって宝社長と呼ばれるようになるまでの華麗なる転身を描いています。時間の流れと共に展開されるその数々のエピソードは、この時代、激動の上海に通じるものがあって、多くの共感を呼んでいるのではないでしょうか。

「和平飯店」には、ドラマに登場した英国様式のスイートルームの他、「ナイン・ネイションズ・スイート」と呼ばれる中国、英国、米国、フランス、イタリア、スペイン、ドイツ、日本、インドの9カ国の建築様式でデザインされたスイートルームがあり、面積は平均178㎡。ドラマヒット後、宿泊料金は、1泊16,000元(約32万円)から17,000元(約34万円)にまで高騰しており、予約も殺到しているとか。信じられない、、、(笑)。現在、ホテルの入り口では、撮影スポットが設置され、記念撮影する人で大変な騒ぎになっているのです。

また、ドラマの大ヒットを受けて、黄河路は現在ネット上では大人気の観光スポットとなっていて、黄河路と鳳陽路の交差点には人が殺到、多くの若者がそこで記念撮影しています。その他、フー・ゴー(胡歌)と同じタイプのスーツをオーダーメイドできる浙江省寧波市の仕立屋さん「王興昌洋服店」では注文の電話が鳴りやまないとか、ドラマに登場するレストラン「真園酒家」のモデルとなった「苔聖園酒家」も予約ができないとか、完全に都市伝説化しています。

いつまでブームが続くのかわかりませんが、中国経済の停滞が囁かれるなか、また新暦の元旦から旧暦の春節までのややだらけた雰囲気のなかにあって、明るい話題であることには違いありません。

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文責
碧优缇商务咨询(上海)有限公司
COO 清水誉
慶應義塾大学法学部法律学科卒業、関西学院大学大学院経済学研究科前期博士課程
修了、経済学修士。専門は、東アジア経済、中国労働経済。
1988年株式会社ブリヂストン入社、1993年広州事務所代表、1995年北京事務所代表、
1999年株式会社博報堂入社、2005年広東省広博報堂広告有限公司総経理などを歴任
し現職。中国ビジネス30年のスペシャリスト。
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