上海通信Shanghai Report

西瓜の季節

2022年07月11日

こんにちは、Beauty Works Shanghaiの清水です。

実は私事ですが、3月上旬に身内に不幸があったため2年ぶりの緊急一時帰国、その間に上海ではロックダウンなどという想定外の事態が起こりまして、結局4ヶ月近くも上海を離れることになりました。今月初にようやく入国隔離から解放されまして、徐々に上海の日常を取り戻しているところです。はい。

さて、今年は少し早く真夏になっていて、この暑さが恐らく3か月くらいは続くのではないかと思われます。ということで、街中の果物屋さんには、夏の風物詩、西瓜が並べられています。90年代は路上で量り売りしていたけど、いまではこうして路面店で割ときれいに整然と売られています。

私のような単身赴任者の場合は、1個丸ごと買うと食べきれないため、中国版ウーバーイーツ”饿了么”で切ったものを注文します。西瓜だけでは飽きちゃうので、ほかの果物もコンビネーションします。値段はものによりますが、30~40元くらい、注文してから30分くらいで届けてくれます。なかなかよくできたシステムです。時々、味的に外れもありますが、概ねおいしいものが届きます。

すべてが不便でスリリングだった古き良き中国の昔話をすると、若い人からシーラカンスのような目でみられるので、あまりしないようにしてますが、私がはじめて中国にやってきたときは、果物を買うときに農民にごまかされないように秤を必死に見たり、安いの高いのと中国語で値段交渉したりしまして、それが結構楽しかったり、またそのおかげで中国語が上達したりしました。

しかし現代では、このように一言も会話しなくても物が買えたり、食堂でご飯が食べられたり、タクシーで目的地に行けたりしますので、数年上海にいても全く中国語ができないひとが大量生産されるのです。デジタル化が進み便利な時代にはなりましたが、ほんとにこの社会でいいのか?と考えさせられます。

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文責
碧优缇商务咨询(上海)有限公司
COO 清水誉
慶応義塾大学法学部法律学科卒業、関西学院大学大学院経済学研究科前期博士
課程修了、経済学修士。専門は、東アジア経済、中国労働経済。
1988年株式会社ブリヂストン入社、1993年広州事務所代表、1995年北京事務所代表、
1999年株式会社博報堂入社、2005年広東省広博報堂広告有限公司総経理などを歴任
し現職。中国ビジネス30年のスペシャリスト。
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