上海通信Shanghai Report

国家重点大学in上海

2023年11月07日

こんにちは、Beauty Works Shanghaiの清水です。

ある日突然冬になるという上海の季節の変わり目、今年も例年通り、昨日から急に寒くなりました。短い秋が終わり、いよいよ冬の到来です。

国家重点大学(こっかじゅうてんだいがく)は、中国(香港・マカオ地区を除く)の大学のうち、権威ある大学であると政府が認定し、予算の優先配分などの支援を行うものとして、設置者の別を問わず選定された大学のことです。

1954年、北京大学、清華大学など6校がはじめて指定され、1978年、88校大学が選定を受けまして、1995年から、新たに「985工程」と「211工程」重点大学が指定されました。いわゆる「国家重点大学」という言葉は、「中華人民共和国教育部直属」の重点大学という意味で現在も使用されているものです。上海には、985工程と211工程両方に指定されている大学が4校ありまして、交通大学、复旦大学、同济大学、华东师范大学です。

中国には、毎年6〜7月にかけて全国一斉に行われる通称”高考”という大学受験制度があります。中国全地域の生徒が統一された入試問題を受け、その成績結果によって申請する大学、学部が変わってきます。各大学個別に試験はなくて、高考の成績で入学する大学が決まってしまうので学生へのプレッシャーも大きいのです。

古くは、科挙(6世紀隋の時代に導入され、1904年清朝末期に廃止されるまで1,300年以上続いた優秀な人間を選抜し、高級官僚を登用するための試験制度)などの教育文化的背景から、中国における試験への社会的な注目度は高く、親を始めとする周囲がかける時間的、経済的労力もその分多大であり、受験生たちは熾烈な受験戦争に身を置きます。なので、中国の受験は世界的に見ても学力面でのレベルが非常に高いとされています。特に中国人の考え方では、社会で安定した生活を送るためには、学歴の占める重要度は高くみなされているので、その分競争も激しくなっているようですが、その一方で、不正行為の横行や、合格ラインが出身地域によって差が生まれていたりなど、いまでも多くの問題を抱えています。

従来中国では、大学というのは一部の優秀なエリートが学ぶ場所でしたが、現代では、私学も含めてたくさんの大学が設立され、大学の卒業生は毎年1,000万人を超えるようになっています。高学歴者が増える一方で、経済が停滞している状況下では、大学を卒業してもなかなか就職することが難しいといった極めてシビアな社会現象も起き始めています。しかしながら、国家重点大学となっている一流大学は、そのなかでもずいぶんマシなほうで、毎年優秀な人材を国内外の実社会に送り出しているのです。

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文責
碧优缇商务咨询(上海)有限公司
COO 清水誉
慶應義塾大学法学部法律学科卒業、関西学院大学大学院経済学研究科前期博士課程
修了、経済学修士。専門は、東アジア経済、中国労働経済。
1988年株式会社ブリヂストン入社、1993年広州事務所代表、1995年北京事務所代表、
1999年株式会社博報堂入社、2005年広東省広博報堂広告有限公司総経理などを歴任
し現職。中国ビジネス30年のスペシャリスト。
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