上海通信Shanghai Report

中国を正しく生き抜くための中国語講座~第71回「大闸蟹」

2023年11月25日


GraphicDesign:Liya

こんにちは。Beauty Works Shanghaiの清水です。

今週のサバイバルチャイニーズは、大闸蟹(da4 zha2 xie4)、日本語的発音”だじゃーしえ”で、意味は上海ガニです。

秋から冬にかけての今の時期は、上海名物、蟹の季節です。

中国では地域によって呼び方に多少に違いはありますが、概ね”大閘蟹”が標準的です。語源は諸説ありますが、中国の小説家包天笑の著書『大闸蟹史考』の中で、売蟹人が「水門蟹」(「閘」が水門を意味する)と呼んでいたからだとするものが定説です。

大閘蟹は通常6月に脱皮し、水が冷たくなる9月下旬から身が締まり始め風味が増します。当地では、8月下旬くらいには市場に見られるようになりますが、身体が大きくなり、肉や味噌、白子が充実してくるのは10月から12月です。まず、9月から10月には、産卵前で卵を体に持った雌がおいしくなる時期、そして11月になると雌の味が少し落ちる代わりに、ゼラチン質のチュウチョウセンをもった雄がおいしくなります。人によって、雄が好きなひと、雌が好きなひと、それぞれ存在しますが、一般的に雄の味は力強くて、雌は優しい味だとされています。

一番シンプルな食べ方として、藁で縛ったままの状態で蒸し器に入れて、15分-20分蒸し上げます。蒸し上がったら、藁を切って、生姜の糸切りを入れた黒酢で味を付けて食べます。中国医学の考えでは、蟹は体を冷やす性質の食べ物であり、体を温める作用のある生姜と酢で、バランスをとります。専門店では食べ終わった頃に、お茶を入れたフィンガーボールが出るので蟹臭くなった指を洗います。フィンガーボールにはエンドウの芽、コリアンダー、菊の花と葉などを浮かべる場合もあります。また、最後に生姜と砂糖を加えた、口直しの甘い茶が出される店もあります。

その昔、大閘蟹の上物は、高値でさばける香港、カナダ、日本など海外に輸出されることが多く、地元には2級品しかないなんていう噂もあったりしましたが、いまではむしろ上海の方が全然豊かになって、地元で売買したほうが儲かるみたいです。また、いまだに、日本のブランド和牛みたいに産地偽装された偽物が出回ったりしていますが、様々な対策がなされて、それほど神経質にならなくてもいいです。

毎年油断しているうちに、蟹の季節があっという間に過ぎていて、今年はありつけなかったなあ、とか残念に思ったりします。今年のシーズンもあと僅か、なんとか食べ逃さないようにしたいと思ってます。

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文責
碧优缇商务咨询(上海)有限公司
COO 清水誉
慶應義塾大学法学部法律学科卒業、関西学院大学大学院経済学研究科前期博士課程
修了、経済学修士。専門は、東アジア経済、中国労働経済。
1988年株式会社ブリヂストン入社、1993年広州事務所代表、1995年北京事務所代表、
1999年株式会社博報堂入社、2005年広東省広博報堂広告有限公司総経理などを歴任
し現職。中国ビジネス30年のスペシャリスト。
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